ウエストナイルウイルスについて 3
【PCOとの関わり】
 前述したようにVectorを介した感染症は、Vectorコントロールを行う事が管理の重要なポイントである事が分かるだろう。WNVは吸血性のカ類と鳥類の間で生活環が成り立っている事から、カ類と鳥類の管理が求められる。ここがPCO業者との大きな接点である。では、どのようにそれらの管理を行えばよいのか?実際に鳥を駆除する等の作業は困難であるため、吸血性カ類の管理が主となる。以下にカ類の防除の概念図を示す。
カ類の防除は図2のように成虫・幼虫対策をそれぞれ行う事が重要である。その際、種ごとの生態的特徴を把握しておく必要がある。
以下に媒介可能と考えられる種類の成虫・幼虫それぞれの生態を表2に示す。

図2 カ類の対策(幼虫・成虫)

表2 媒介可能な種ごとの成虫・幼虫の生態(佐々 学他1976)
 表2のように種ごとに少しずつ相違点があるので、その相違点を利用し調査、モニタリングを行い総合的な防除(IPM)を行うことが求められる

前ページ

次ページ